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不妊症の危険因子

不妊には、女性、男性それぞれについてさまざまな因子が関係しています。不妊リスクを増大させる危険因子は、次のものがあります。

年齢

妊娠する能力は統計的に32歳頃から低下を始めます。

喫煙

喫煙は男性と女性の両方で不妊のリスクを著しく高め、加えて不妊治療の効果を弱めるともいわれます。妊娠中の喫煙は妊娠喪失の可能性を高め、受動喫煙も出生率の低下に関連します。

アルコール

アルコールを少しでも摂取すると、妊娠機会に影響する可能性があります。

肥満

男性、女性ともに不妊のリスクを高める可能性があります。

摂食障害

摂食障害が深刻な体重減少につながる場合は、不妊の問題が発生する可能性があります。

食事

葉酸、鉄、亜鉛、およびビタミン B-12 の欠乏は受胎能に影響を与える可能性があります。ダイエット中の女性を含む、高リスクの女性は、サプリメントについても医師との相談をお勧めします。

運動

運動量が多すぎても少なすぎても、妊孕性(にんようせい=妊娠する力)の問題を引き起こす可能性があります。

性感染症(STD)

クラミジアは女性の卵管を損傷し、男性の陰嚢に炎症を起こすことがあります。他のいくつかのSTDも不妊症を引き起こす原因となる可能性があります。

一部の化学物質へのばく露

農薬、除草剤、鉛などの金属、および溶剤の中には、男性、女性ともに妊孕性の問題に関連するものもあります。マウスの研究によると、家庭用洗剤の成分によっては生殖能力低下の報告もあります。

精神的ストレス

女性の排卵および男性の精子産生に影響を及ぼし、性的活動の低下につながります。

コレステロール

高コレステロールレベルが女性の生殖能力に影響を与える可能性があります。

排卵障害

女性不妊の最も一般的な原因の一つです。
排卵障害とは、卵が育たない、また育ってもうまく排卵できないなど、排卵までの過程に異常を生じる状態のことをいいます。排卵障害かどうかは、基礎体温表である程度確認が可能です。通常、排卵前には卵胞刺激ホルモン(FSH)の影響で体温は下がり、そして黄体形成ホルモン(LH)が分泌され、排卵を境に体温は上昇します。しかし、排卵障害がある方は顕著な体温変化が少ない場合が多く見受けられます。また、生理不順が続く場合も排卵障害が原因の可能性が高いといわれています。

排卵障害には以下の原因が関係しています。

  • 自律神経に関係している排卵障害
    視床下部・下垂体性排卵障害による影響
    下垂体から産生される2つのホルモンは、毎月の排卵促進に関与しています。過剰な肉体的または感情的ストレス、過度なダイエットによる急激な体重減少、あるいはリバウンドなどの大幅な体重の増加などで、ホルモンの産生を妨害し、排卵に影響を与える可能性があります。
  • 早発卵巣不全
    40歳未満の女性で卵巣が正常に機能せず、定期的に排卵しなくなったり,通常の量のエストロゲン(女性ホルモン)が産生されなくなる状態です。
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
    卵巣で男性ホルモンがたくさん作られてしまう影響で、排卵しにくくなる疾患、女性の20~30人に1人の割合でみられます。排卵されない卵胞は卵巣にとどまるため、超音波検査を実施すると、たくさんの卵胞(嚢胞)を認めることから多嚢胞性卵巣と呼ばれます。
  • 高プロラクチン血症
    プロラクチン値が高く、女性が妊娠中でも授乳中でもない場合、排卵や受胎能に影響を与える可能性があります。
  • 卵の質の低下
    損傷を受けた、または遺伝的異常を起こした卵は妊娠を維持することができません。女性が年上であるほど、リスクが高くなります。
  • 甲状腺機能異常
    過活動性または低活動性の甲状腺はホルモンの不均衡につながる可能性があります。
  • 慢性疾患
    これらにはエイズまたは悪性新生物が含まれます。
  • 副腎機能異常
  • 冷え
子宮または卵管の異常

排卵、または受精卵の移動を妨げる可能性があります。卵が移動しない場合は、自然に妊娠するのが難しくなります。原因は次のとおりです。

  • 手術などの合併症
    盤内手術は時々卵管に瘢痕化や損傷を引き起こす可能性があります。子宮頸部手術は時々頸部の瘢痕化や短縮を引き起こす可能性があります。
  • 子宮筋腫
    良性または非癌性の腫瘍が子宮の筋肉壁に発生します。それらは着床を妨げたり、卵管を塞いだりして、精子と卵子の受精を妨げます。粘膜下の子宮筋腫が大きいと、子宮腔が大きくなり、精子の移動距離が長くなります。
  • 子宮内膜症
    子宮内膜という組織が、子宮の外で増えてしまう病気です。本来、子宮内膜は子宮の内壁の一番表面にあって、卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンによって増殖し、妊娠する準備をしています。妊娠がおこらないと、月に1回子宮から剥がれて出血し、生理となります。子宮内膜症があると、子宮内膜からの出血が子宮以外の場所、たとえば卵巣や腸の腹膜でおこり、卵巣、卵管や腸が癒着したり、卵巣内にチョコレート嚢胞と呼ばれる卵巣嚢腫ができます。
薬、治療などの影響

ある種の薬は女性の生殖能力に影響を与える可能性があります。

  • 非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)
    アスピリンまたはイブプロフェンの長期使用により、妊娠が困難になる可能性があります。
  • 化学療法
    化学療法薬の中には卵巣不全を引き起こすものがあります。場合によってその作用は不可逆的です。
  • 放射線療法
    照射が生殖器官の近くを対象としている場合、不妊のリスクを高める可能性があります。
  • 違法薬物
    麻薬または向精神薬に指定されてはいないが、それらと類似の有害性が疑われる物質を使用している女性では、不妊に関係する可能性があります。

主な検査

不妊の主な原因を評価するために行われる検査は以下のとおりです。

FSH(卵胞刺激ホルモン)およびE2(エストロゲン)検査

胞状卵胞数およびAMH(抗ミュラー管ホルモン)検査です。生理開始2,3日目にFSHおよびE2レベルを検査します。目的は卵巣の準備状態を評価することです。FSHまたはE2のいずれかの上昇により、卵巣の予備力および卵の質の低下が疑われる可能性があります。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査

卵胞数に関して卵巣の予備力、余力をさらに明確にするために、初期卵胞数およびAMH検査を用いてテストします。この検査では、血液中のAMHのレベルを測定します。AMHは男性と女性の両方の生殖組織で作られています。AMHの役割とレベルが正常かどうかは、年齢と性別によって異なります。
AMHは、妊娠時、胎児の性器の発達に重要な役割を果たしています。妊娠初期の数週間の間に赤ちゃんは生殖器官の開発を始めます。赤ちゃんはすでに男性(XY遺伝子)または女性(XX遺伝子)になる遺伝子を持っています。そして、これらは年齢とともに品質と量の両方で徐々に減少します。女性の血液中のAMHのレベルは、一般的に卵巣の予備力、余力および妊孕性の一つの指標となります。

子宮卵管造影撮影法および/超音波検査法

子宮の入り口からカテーテルを入れ、造影剤を子宮内から卵管へ注入し、子宮内の状態と両側の卵管の通り、及び卵管から卵管采、腹腔への拡がりを見る検査です。卵管は非常に細く超音波ではほとんどみることができませんが、造影剤はレントゲンで白く光るため卵管が正常であれば透写されます。この検査で子宮卵管の軽度の詰まりや閉塞であれば卵管の通過を治すことができます。そして卵管の通過障害の改善や卵管采の働きがよくなり妊娠しやすくなることもあり、不妊の治療的な効果も期待できます。

排卵の時期を記録するための超音波検査

卵を含む卵胞の正常な発達、およびその排卵のタイミングは、不妊症の評価にとって重要です。超音波検査は、安全で痛みのない非侵襲的な方法です。

精子が子宮頸管粘液を貫通できるかどうかを確認するための性交後検査

排卵のタイミングが正確に決定されたら、次のステップは精子が頸管粘液を貫通できるかどうかを評価することです。夫婦生活の翌朝、子宮頸管粘液の顕微鏡検査で精子の浸透が十分か否かを診断します。

黄体中期プロゲステロン濃度検査

月経周期の規則性および月経前の症状は排卵の可能性を決定するための信頼できる方法です。一部の女性は排卵するが、排卵後に適切な量のプロゲステロン(黄体ホルモン)を生成することができません。プロゲステロンは受精卵の着床と妊娠継続に重要なホルモンなので、不妊の原因を探る上でも重要な指標となります。

精液分析

不妊症を経験しているカップルの少なくとも40%は、男性側の精子の量や質が要因になります。不妊症の評価の早い段階でこの検査を実施することが重要です。この試験は、精液サンプル中の精液量、精子濃度、運動性および形態(外観)を調べることによって潜在的な男性の不妊因子を探ります。

処置および処方

治療は、妊娠しようとしている人の年齢、不妊期間の長さ、個人的な好み、および一般的な健康状態など、さまざまな要因によって異なります。 排卵を調節または誘発するための処方は以下のとおりです。

クロミフェン(Clomid、Serophene)内服

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)または他の疾患のために、不規則に排卵するか、まったく排卵しない人の排卵を促進する薬です。脳下垂体より卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の放出を促進します。

メトホルミン(グルコファージ)内服

クロミフェンが有効ではない場合、メトホルミンは、特にインスリン抵抗性に関連している場合、PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の女性を助ける可能性があります。

ヒト更年期ゴナドトロピン、またはhMG(Repronex)注射

これには卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の両方が含まれます。下垂体の欠陥のために排卵しない患者は対象となる場合があります。

卵胞刺激ホルモン(Gonal-F、Bravelle)注射

このホルモンは、卵巣によるエストロゲン産生を制御する下垂体によって産生され、卵巣を刺激して卵胞を成熟させます。

ヒト絨毛性ゴナドトロピン(Ovidrel、Pregnyl)注射

クロミフェン、hMG、およびFSHと併用すると、卵胞を刺激して排卵を促します。

性腺刺激ホルモン放出ホルモン(Gn-RH)類似体注射

これらは、hMG治療中に、卵胞が成熟する前、早期に排卵する女性が対象です。ホルモンの産生を調整し、卵胞の成長誘発を助けます。

ブロモクリプチン(パロデル)内服

この薬はプロラクチン産生を阻害します。プロラクチンは母乳育児中の乳汁産生を刺激します。妊娠と授乳以外の時期に高レベルのプロラクチンを示す女性では不規則な排卵周期と不妊がみられます。

体外受精:顕微授精法の総称を生殖補助医療(assisted reproductive technology”:ART(アート))と言います。
以下の方法は、補助受胎のための処置です。

人工授精(IUI)

妊娠率を高める方法、タイミング法と同じように排卵時期を予測し、人工授精の日程を決め、排卵時に精子を子宮に直接注入します。精液は当日採取、調整した後、濃縮あれた精子はカテーテルを使い子宮腔内に注入されます。事前に女性には、低用量の卵巣刺激ホルモンを投与の場合があります。
IUI処置は、男性の精子数が少ない、精子の運動性が低い、または不妊が原因を特定できない場合によく行われます。男性に重度の勃起不全がある場合にも用いる方法です。

体外受精(In Vitro Fertilizatio:IVF)

体外受精(IVF)は、清潔な培養室で、卵子と精子を体外(培養容器)で接合させることによって、さまざまな受精問題を克服するために使用される手法です。受精卵(胚)は、女性の子宮に移植される前の数日間、子宮内環境と同様にコントロールされた培養環境で管理されますので、妊娠が起こる可能性が高くなります。 IVFは、さまざまな出生問題を克服するために利用され、多くの不妊で悩むカップルにとって、妊娠機会を得られる最も高いです。

細胞質内精子注入法(ICSI)

体外受精の手技中に受精を達成するために、単一の精子が卵子に注入されます。精子濃度が低い男性では、受精の可能性が大幅に向上します。

精子または卵子の提供

必要に応じて、ドナーから精子または卵子を受け取ることができます。ドナー卵子による受精処理は通常IVFを使用して行われます。

アシストハッチング

受精卵の外膜に小さな穴を開けます。開口部は、子宮内層に着床する能力を向上させます。これにより、受精卵が子宮壁に着床、または子宮壁に付着する可能性が高まります。体外受精が効果的でない場合、受精卵の成長率が低い場合、および女性が年上の場合に使用されます。一部の女性では、特に年齢とともに、卵膜が硬くなります。これは受精卵の着床を困難にするリスクがあります。

射精を達成するための電気または振動刺激

射精は、電気または振動刺激で達成されます。これは、例えば脊髄損傷のために正常に射精できない人の一助となります。

外科的精子吸引

精管、精巣、または精巣上体などの男性の生殖管の一部から精子を抽出します。

ミトコンドリア活性化

昨今、精子のミトコンドリアの疲弊が不妊と関わることが報告され、ミトコンドリアの活性化を不妊治療につなげる試みが行われるようになっています。

体温連動型全身温熱療法の活かし方

現在不妊治療をされている方では、卵胞期、黄体期それぞれに最適なプログラムで全身温熱療法をお受け頂きます。

例えば、卵胞期では卵胞の成長を促進するために、成長ホルモンの分泌やHSPの産生を増強するようなプログラムを、一方、黄体期では内膜を充実させるために子宮内の血流を促進するようなプログラムを適用します。また、性周期における体温変動に乱れがあるケースでは、温熱刺激を変えてお体の反応をみながら月単位のプログラムを提供します。

不妊には、深刻な深部の冷えが関係しているケースもあります。そのようなケースでは、冷えの原因を特定し、体質改善を含めた対策をご提案します。