日本ハイパーサーミア学会 第37回大会の紹介ページです。学会活動コラムを掲載しています。

 

更新日:2020.09.19

日本ハイパーサーミア学会 第37回大会

2020年9月12日、新型コロナウイルスの影響で延期されていた日本ハイパーサーミア学会 第37回大会がオンラインにて開催され、研究開発担当の奴久妻智代子が参加しました。

標準治療を目指したハイパーサーミアの治療戦略

今年のテーマは『標準治療を目指したハイパーサーミアの治療戦略』ということで、電磁波による局所温熱療法がメインではありますが、発熱療法から始まる温熱療法の歴史や全身温熱療法による生体反応にスポットを当てた報告もあり、伝統療法としてのマイルドな温熱療法についても改めてその基礎を復習する機会になりました。

温熱療法は、熱の物理的作用による殺細胞効果をもつ他に、細胞周期S期や低酸素状態のがんに効きにくい弱点をもつ放射線の効果を補強したり、抗がん剤のデリバリーを良くして反応性を高めることで化学療法の効果を増強することが知られています。

実際に、進行性直腸がんの症例では、抗がん剤と放射線療法で治療した場合とこれに温熱を併用した場合で、後者の方が完全奏効率が高く、画像上腫瘤が残っていても病理検査で生きたがん細胞が見つからないケースもあるとのことでした。

また、特に遠隔転移があるケースでは、温水による全身温熱療法が選択肢の一つとされている大学病院もありました。

今回の学会では、群馬大の先生方がオンラインシステムを構築され、初のオンライン開催にもかかわらずスムーズな進行で、快適な環境で視聴させて頂くことができました。オンデマンド配信のため拝聴したい演題を聴き逃すこともなく、有意義な今年の学会でした。