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更新日:2020.06.17

湯治を見直しましょう

新型コロナウイルスの拡がりも日本では少し落ち着いてきたかにみえますが、第二波、第三波に備えた免疫維持のため、体を温める手段としての温浴が見直されています。

欧州では古くからBalneotherapy(温泉気候療法)が治療に使われてきました。特にドイツでは温泉療法が国の認可を受け、保険診療としての地位を確立しています。
日本でも温泉療法には多くの経験の蓄積があり、また日本温泉気候物理医学会という学会は85年の長き歴史を持つにもかかわらず、医学部の中に温泉医学を研究する講座がないことやいまだ国家試験の対象外であること、近代医学的なエビデンス不足等を理由に、保険診療申請を退けられてきたようです。火山国でもある日本にはせっかく豊富な温泉が湧き出ているというのに、これを利用しないとは実にもったいないことです。

そんな状況に希望の光をもたらしてくれるのが、温泉利用型健康増進施設の利用です。医療保険という形をとらずに患者さんの負担を減らすために、温泉療養にかかった施設利用料金と交通費を確定申告の医療費控除の対象とするような仕組みができているのです。
温泉利用型健康増進施設とは、温泉療法の知識・経験を有する医師のいる医療機関との提携のもと、温泉を利用した各種の入浴設備と運動設備が総合的に整備され、健康運動指導士、温泉利用指導者が配置され、「温泉療養」に対応できる厚労省の認定施設です。


◎医療費控除の手順は概ね以下の通りです。
1. 主治医(温泉療法医)による温泉療養指示書の作成(時間や回数、期間)
2. 指示書に従って温泉利用指導者が具体的な療養計画を作成
3. 温泉療養(1ヵ月に7日以上実施)
4. 終了後、温泉療養報告書と領収書発行
5. 主治医より温泉療養証明書発行
6. 確定申告


◎2019年時点で認定済みの温泉療養対応施設は以下です。
https://www.jph-ri.or.jp/onsen-nintei/list/index.html


◎温泉療法医の先生方と所属医療機関は以下です。
https://www.onki.jp/doctor/doctor_intro/

湯治文化を、温浴習慣を、ここでいま一度見直してみましょう

日本にも湯治(とうじ)文化があります。湯治は、温泉地に長期滞在し、温泉浴や温泉地の気候をも利用して医療や健康づくりに活かす、伝統的な自然療法です。体全体に適度な刺激と休息を繰り返すことで、外からのストレスに負けることなくそれに適応して生きていける体づくりを目指します。

新型コロナに限らず、これからまたどのような新興・再興ウイルスのパンデミックが起こるかわかりません。私たちにいまできることは、病原体に対抗できる体づくりです。新しい薬やワクチンが完成するまでは、自分たちの防御力で戦うしかありません。

湯治文化を、温浴習慣を、ここでいま一度見直してみましょう。