当院が目指すがんの改善の紹介ページです。深部体温+2度にすることで起こる体内の変化などを掲載しています。

 

当院が目指すがんの改善

がんの原因と育ちやすい環境>や<なぜがんに効果があるのか>で述べたように、がんと体温には密接な関係があると言えます。

39度に及ぶ深部体温上昇は、全身血流の改善と酸素化、自律神経の調整、各種遺伝子発現、リンパ球の増加と活性化、熱ショックタンパク質の産生によって、修復機能の改善、細胞機能の最適化、全身のネットワークキングを実現し、既存のメディカルケアでは解決できなかったがんに負けない環境へと導います。

そして、人が本来持っている生体防御である『発熱』を生かした治療は副作用がきわめて少ないので、がんの三大治療『手術療法』『化学療法』『放射線療法』や第四の治療『免疫療法』と併用した治療も可能で、それぞれの治療の効果を十分に発揮することが期待されています。

深部体温+2度にすることで起こる体内の変化

1)好気的エネルギー産生の活性化

生体のエネルギー通貨はATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれ、細胞中のエネルギー産生工場であるミトコンドリア(細胞内小器官)で、赤血球によって運ばれてきた酸素と食事によって得られた養分から作られます。酸素を燃やして行うこのようなエネルギー産生を、“(空)気が好き”と書いて好気的エネルギー産生と呼びます。
こうして作られたATPを含め、エネルギー代謝の実に75%が体温を維持するのに使われているのです。
ですから、ストレスなどで血流が悪くなって酸素の運搬が滞り、エネルギー代謝が下がると、体温が下がってきます。体温が下がると、心臓や脳など核心部の体温を維持しようとして、核心部から遠い末梢の血管は熱を逃がさないように収縮してしまうため、「冷え」を感じるようになります。血流はますます悪くなり、こうしてエネルギー代謝不全の悪循環に陥っていくのです。
「冷え」を改善して病気に負けない身体を作るために、いちばん簡単にできてしかもいちばん有効なのは、外から全身をまんべんなく温めて体温を上げることです。
適度に体を温めることで、血管が拡張して血流が平均5倍に増加することで、溜まった老廃物の排出が促され、細胞のエネルギー合成に必要な酸素と栄養の運搬が盛んになります。体内での生化学反応は、マイルドな発熱範囲であれば体温が高いほど活発になり、エネルギー産生も向上します。
外から熱エネルギーを与えて発熱範囲で体を温めることを繰り返すと、エネルギー工場であるミトコンドリアの数が増えて、自分で十分な熱エネルギーを作れるようになり、代謝活性の高い状態を維持できる身体になってくることが期待できるのです。

2)体内調節系(自律神経、内分泌、免疫)への刺激

私たちの体内では、自律神経系、内分泌系、そして免疫系が、1日24時間、交互に作用しあって生命活動を支えています。身体を温めることが、これらの機能に関わる多くのパラメータを同時に刺激することが実証されています。

自律神経系

自律神経の乱れはがん細胞が好む体内環境と密接二関係しています。 全身を温めることで、自律神経をリセットし正常化を図ります。
血流は、自律神経2系統(アクティブモードの交感神経とリラックスモードの副交感神経)によって血管を収縮させたり拡張させたりすることで調節されていますから、自律神経のかたよりが結果として「冷え」を招いているともいえます。「体温連動型 全身温熱療法」は自律神経系に温熱刺激を与え、必要に応じて交感神経と副交感神経のスイッチが速やかに切り替わるようにトレーニングすることで、自律神経のかたよりを調整します。
交感神経が優位の状態では、顆粒球が増えリンパ球が減少します。逆に、副交感神経が優位の状態では、リンパ球が増えて、顆粒球は減ります。顆粒球は大量の活性酸素を放出し、強い酸化力で粘膜を破壊するため、顆粒球が増えるとがんになりやすくなります。更に、交感神経が緊張すると、がん細胞をやっつけてくれるリンパ球も減るので、がん細胞の増殖を防ぎにくくなります。自律神経が正しく働けば、白血球は顆粒球60%、リンパ球35%の比率になります。この白血球のバランスを大きく崩さないことが、がんに負けないカラダになるためにとても重要と言えます。

内分泌系

全身を浸漬加温することにより、視床下部の視索前野に位置する体温調節中枢が皮膚温と深部体温の変化を感知し、温ニューロンが反応すると、下垂体前葉のホルモン産生細胞から、温度感受性の成長ホルモンや副腎皮質刺激ホルモン等が分泌されます。成長ホルモンの分泌は、代謝を活性化し、細胞の修復再生を促します。また、副腎皮質刺激ホルモンは体内ステロイドとして作用し、アトピーやアレルギー等、異常な免疫反応を鎮静化すると考えられています。

免疫系

免疫細胞を活性化し、数を増やすことにより、異物を排除する能力を高め、健康維持を助けます。また、免疫を司る白血球には大きく分けて、リンパ球、顆粒球、単球があり、これらのバランスは自律神経に左右されるといわれています。がんやウイルスに対抗するリンパ球は副交感神経の支配を、炎症に関わる顆粒球は交感神経の支配を受けており、特にがん患者さんでは顆粒球に比べてリンパ球が少ないことが知られていますが、逆にリンパ球が多すぎてもアレルギーや自己免疫疾患などの病気を招きやすく、白血球バランスを正常に維持することが何より大切になります。
「体温連動型 全身温熱療法」は、短期的にはリンパ節や腸の中のリンパ組織から血液中へのリンパ球の動員を導き、長期的にはリンパ球と顆粒球のバランスを整え、細胞の質をよくしてくれます。

3)HSP(ヒートショックプロテイン)の産生

HSPはHeat shock proteinの略で、熱ショックタンパク質と呼ばれる分子シャペロンの仲間です。“シャペロン”とは、社交界にデビューする若い貴婦人に付き添う介添え役の意味で、分子シャペロンであるHSPの役割は、酸化によるタンパク質の変性を防いだり、新しく合成されるタンパク質の立体構造の構築(フォールディング)を介助したり、また、いらなくなったタンパク質の分解に関わったりして、タンパク質の一生にわたってかいがいしくそのお世話をすることにあります。

HSPは、熱の他にも種々の環境ストレスによって細胞内に産生されることが知られていますが、最も安全で効率的なストレスが“熱”なのです。「体温連動型 全身温熱療法」で+2℃の体温上昇を誘導することで、あらゆる組織でHSPが増えることを確認しています。がんのブレーキ役として働くp53のようながん抑制タンパク質も、HSP存在下で正常に機能することが知られています。

さらにHSPには、免疫増強作用もあるのです。がん細胞はもともと自分の細胞なので免疫細胞が異物と認識しにくい場合がありますが、熱によって細胞内に産生されるHSPは細胞膜上にある個体識別のためのMHC(主要組織適合性抗原複合体)を介してがん細胞膜表面に異常細胞であることを示す特異的タンパク質の断片(抗原)を提示します。すると、免疫細胞は提示された抗原を異物と認識し、がん細胞を効率よく攻撃することができるようになると考えられています。加えて、攻撃側のリンパ球や樹状細胞中に誘導されたHSPも、それぞれのMHCの発現を増大させ、白血球の腫瘍エリアへの動員と内皮細胞への吸着を誘導して免疫増強をもたらすことが知られています。