第18回 日本抗加齢医学会総会の紹介ページです。学会活動コラムを掲載しています。

 

更新日:2018.06.12

第18回 日本抗加齢医学会総会

2018年5月25~27日、大阪国際会議場にて、第18回 日本抗加齢医学会総会が開催され、研究開発担当の奴久妻 智代子が参加しました。

『加齢(エイジング)』が健康に多大な影響を与えることはいうまでもありません。
エイジングは慢性疾患にとって最大のリスクファクターです。高齢化を溌剌(ハツラツ)と生き抜く『サクセスフル・エイジング』、『ウェル・エイジング』を目指す上で、いずれの年代においても健康を意識し、未病の段階で発症を予防し、健康寿命延伸の対策を講じることは、今後ますます重要になってきます。
未病の段階でできることは、食事や運動、入浴など、その多くがこれまで軽視されがちな分野でしたが、日常生活を少し工夫することでできるこれらの取り組みが、現在基礎的なデータの積み重ねによりサポート治療の地位を築きつつあります。

体内細胞の3分の2を占める血液細胞が流れる血管では、内皮型一酸化窒素合成酵素(eNOS)により血管内皮細胞で合成される一酸化窒素(NO)の作用が血管平滑筋を弛緩させ、細動脈のスムーズな血管拡張をもたらして毛細血管に血液を送りますが、エイジングによる低酸素環境はこのeNOSの分泌も低下させるといわれます。温浴のようにeNOS分泌を亢進する手軽な手段を使って、安全に血流改善と低酸素環境改善を図る試みは、ウェル・エイジングに大いに貢献できると思われます。

また、血液生化学検査の数値は、臓器の器質的な障害のみならず、栄養学的な問題を発見するのに大いに役立つことがあり、質の良いサプリメントとの組合せで病名のつかない不調を解消するのに使われています。これまである特定の疾患を診断するための指標として使われてきたバイオマーカーが別の使われ方をすることは珍しくありませんが、例えば体を温めることで変化するマーカーに注目して隠れた疾患や真の体内年齢が推測できるケースや、他の指標との相関によって当該疾患の意外な原因が浮かび出てくるケースもあり、クラシカルな検査基準を一度視点を変えてみてみるのもおもしろい試みかもしれません。