体温セミナーの紹介ページです。学会活動コラムを掲載しています。

 

更新日:2017.09.1

体温セミナー

2017年8月21日、マグマスパスタジオ・insea麹町店セミナールームにて、体温をテーマに座談形式のセミナーが開催され、研究開発担当の奴久妻 智代子がプレゼンターを務めました。

演題:体温について

私たち人間をはじめとする恒温動物は、外気温が零下になる真冬でも、逆に40℃に迫るような真夏でも、深部体温をそれぞれの動物種によって一定の温度帯に保っています。電気のコンセントに繋がれているわけでもないのに、動物は自分でエネルギーを生み出し、それを熱エネルギーに変換して、産熱と放熱をうまくコントロールしながら、常に体温を一定温度帯に保っているのです。

但し、体温は測る場所や時間によって違いがあります。
体の内側である核心部から外側の表層部へいくほど体温は低くなります。日常的に体温測定に使われるのは脇の下(腋窩温)ですが、腋窩温は体の表層部の温度を示す外層温で、季節や環境の変化に影響されやすいという特徴があります。舌下温は口腔内の温度ですから外層温の仲間で、腋窩温より0.3~0.5℃ほど高値ですが、こちらも環境や飲水等の影響を受けて変動します。
核心部の体温、すなわち核心温(=深部体温)の指標としては鼓膜温と直腸温があげられますが、鼓膜温は耳垢等の影響を受けて測定値がばらつきやすく、また頭頸部を冷やすとその影響を受けます。
最近では、非接触型の体温計により額の温度を測ることもありますが、やはり環境の影響や発汗により値が一定しません。
環境の変化を最も受けにくい安定した測定部位でより深部体温を反映するのは、なんといっても直腸温です。
また、体温には概日リズムといわれる日内変動があり、1日のうちで夕方が最も高く、深部体温が徐々に下がって睡眠が訪れ、朝方が最も低くなるのが一般的ですが、その変動範囲も一定の範囲に限られています。

直腸温は外殻温より高く、日中の活動時、この直腸温を37℃に維持しているのが人間です。