第15回 酸化ストレス・抗酸化セミナーの紹介ページです。学会活動コラムを掲載しています。

 

更新日:2017.07.21

第15回 酸化ストレス・抗酸化セミナー

2017年7月9日、秋葉原コンベンションホールにて、株式会社ウイスマー主催のセミナーが開催され、研究開発担当の奴久妻 智代子が参加しました。

酸化ストレス評価法(d-ROMs・BAPテスト等)の役割と先制医療への貢献

活性酸素の発生による酸化ストレスと炎症、そしてそれらに対する抗酸化および抗炎症反応は、生物が環境に適応するためのポジティブな一連の反応ですが、そのバランスが崩れることで様々な疾患に繋がっていくことはよく知られています。
酸化ストレス度と抗酸化度を可視化することで、ある種のがんや認知症、脳・心血管系疾患の発症リスクを未病段階で予測し、発症を抑えたり遅らせたりしようという予防医療の試みは、超早期発見のための検査法の開発とともに発展し、実用化されつつあります。

今年15回目となる本セミナーでは、血液における活性酸素・フリーラジカルによる代謝物の測定(d-ROMsテスト)と、過酸化鉄に対する血液中の還元力の測定(BAPテスト)を組み合わせて、“酸化ストレス・抗酸化”を指標に疾患との関連が報告されました。
2型糖尿病患者では血糖値と酸化ストレスの間に関連が認められること、高濃度ビタミンC点滴などの抗酸化治療が乳がんの再発を抑制すること、さらに、慢性疲労症候群の評価に酸化ストレス度が有用であることなど、各疾患の発症や増悪に関わる酸化ストレスを客観的数値としてとらえることで、発症リスクや予後の予測、治療効果指標にも適用できる可能性が示唆されました。
また、スポーツ選手におけるベストタイムと酸化ストレスの相関についての研究分野では、疲労を可視化することで競技成績の予測や競技前のコンディショニングにも有用であることが報告されました。