未来のがん治療「近赤外光線免疫療法」とは?の紹介ページです。斎藤院長コラムを掲載しています。

 

更新日:2017.10.30

未来のがん治療「近赤外光線免疫療法」とは?

「近赤外光線免疫療法」についてお話します。サーモセルクリニックの斎藤糧三です。
IR700という色素を導入した抗体を患部に注入し、近赤外線の照射を行うことでがん細胞のみを破壊することができる
最先端技術。副作用も少なく、がん細胞のみを狙い撃ちできる未来のがん治療法として注目を集めています。
2014年にN I H(National Institutes of Health:アメリカ国立衛生研究所)の長官賞を受賞したN I H小林久隆主任
研究員によると『頭頸部学会が発表した臨床実験7症例中、4例のがん細胞が消滅し再発もしていない』という。
実用化されれば、ノーベル賞候補とも言われ、京都大学出身の日本人、iPS細胞でノーベル賞を受賞された山中教授も
関西出身(神戸大学)です。

「近赤外線免疫療法」のしくみ

近赤外線は波長が短い(0.78μm-1.5μm)ので必然的にエネルギーが高い。その波長の光を吸収する分子、光吸収体
に化学的に結合させた特定の抗体を使用します。使用されている「IR700」と呼ばれる光線吸収体は、近赤外線を吸収
し発熱、膨張します。
体内に「IR700結合抗体」を注入すると、抗体の標的を過剰発現するがん細胞に結合。その抗体と結合したがん細胞に
近赤外線を照射すると、がん細胞は急速に膨潤して破裂し始める。これは急性細胞死の一種であり、壊死、細胞死と呼
ばれています。小林博士は多くの抗体との結合抗体を開発しており、広範ながん治療の可能性を広げています。まだ、
近赤外光線の照射法など課題はありますが、がん患者さんの福音になることを期待します。