ブラック・コーヒーを飲んで健康寿命を延ばそう!の紹介ページです。斎藤院長コラムを掲載しています。

 

更新日:2017.08.13

ブラック・コーヒーを飲んで健康寿命を延ばそう!

サーモセルクリニック院長の斎藤糧三です。

コーヒーを飲むことは、アフリカ系アメリカ人、日系アメリカ人、ラテン系アメリカ人、白人の心臓病、がん、脳卒中、糖尿病、呼吸器および腎臓病による死亡リスクの低下と関連するとの研究発表がありました。

1日に1杯のコーヒーを飲んだ人は、コーヒーを飲まなかった人に比べて死亡率が12%低くなり、また、1日に2〜3杯を飲んだ人にとってはさらに強く、18%の死亡率が減少。

この研究の筆頭著者である南カリフォルニア大学付属ケック医科大学のベロニカ・W・セティアワン准教授(コーヒー美人?)と予防医学教授との共同で行われ、コーヒーに含まれているカフェイン成分の影響は無いことも同時に示唆しています。
「コーヒーを飲むとあなたの人生が長くなるとは言えませんが、コーヒーを飲むのが好きなら、習慣的に飲用し、コーヒーが苦手な人でなければ、習慣的な飲用を始めるべきかどうか検討する必要がある。」と提言しています。ただし、飲み方(砂糖、ミルクを入れる)までは、言及していませんので、いわゆる「ブラック・コーヒー」の飲用における研究です。
この研究では、ハワイ大学がんセンターとケック医科大学との共同研究である多民族コホート研究の膨大なデータが使用されています。
この多民族コホート研究には、約215,000人以上の参加者があり、がんやその他の疾病につながる可能性のある生活習慣リスク要因を調べる最も民族的に多様な研究として現在もデータ収集や解析が行われており、がん疾患だけでなく、多方面で期待されている研究です。
「これまでは、米国以外のコーヒーの消費と死亡率の関連についてのデータ入手が困難であった。」と述べているように、このような調査は、人種や民族の背景によるライフスタイルのパターンや病気のリスクが大きく異なる可能性があり、ある民族グループの所見が必ずしも他の民族に当てはまるとは限らないため重要な要素です。これらは4つの異なる民族で傾向が見られたので、傾向や結果は他の民族グループにも当てはまると言っても過言ではない。」とセティアワン准教授。「この調査は、その種類の中でも最大級規模であり、また、ライフスタイルが非常に異なる少数民族をも含んでいること。」から、「あなたが白人、アフリカ系アメリカ人、ラテン系、アジア系のいずれであっても、コーヒーの適量飲用はあなたの身体にとって良いことであるという主張に、より強い生物学的裏付けをもたらします。」と、セティアワン准教授は述べています。

コーヒーを飲むことのメリット

コーヒーを飲むと、数種類のがん、糖尿病、肝臓病、パーキンソン病、2型糖尿病および他の慢性疾患のリスクが低下することは、南カリフォルニア大学および他の研究機関によって以前から示され、毎日1~2杯のコーヒーを飲むセティアワン准教授は、毎日の飲用行為そのものを楽しんだり、コーヒーを嗜好品とする人が多いため、コーヒーを飲むことによる精神的なプラスの効果があるとも述べています。
「コーヒーには、抗がん成分やフェノール系化合物が多く含まれており、がん予防のための重要な役割があると。」また、「コーヒー中のどの化学物質による効果なのかを解明することは重要であるが、因果関係は明確に示されていないものの、コーヒーの適量飲用を健康な食事摂取の一部として、ライフスタイルに上手に取り入れるメリットは明らかである。」と述べています。
米国のコーヒー協会は、アメリカ人の約62%が毎日コーヒーを飲み、2016年の数字から5%増加したと報告しています。
研究機関として南カリフォルニア大学には、がんの治療と人々の病気の管理方法を見つけるためのさまざまな分野の科学者がいます。また、南カリフォルニア大学付属ケック医科大学と南カリフォルニア大学ノリス総合がんセンターは、ロサンゼルスがんサーベイランス・プログラムと呼ばれる米国政府のがん疾患のデータベースを管理しています。
南カリフォルニア大学ノリス総合がんセンターの研究者らは、コーヒーを飲むと結腸直腸がんのリスクが低下することを発表。
しかし、南カリフォルニア大学付属ケック医科大学のマリアナ・スターン教授を含む世界保健機関(WHO)の科学者パネルによると、熱いコーヒーや飲み物が喉を通過する時に食道がんを引き起こす可能性があるとの指摘もあります。

コーヒー飲用の統計データ

セティアワン准教授と彼女の同僚は、研究の参加人数185,855人の内、アフリカ系アメリカ人(17%)、ネイティブハワイ人(7%)、日系アメリカ人(29%)、ラテン系アメリカ人(22%)、白人(25%)のデータを調べ、参加者は、食事、生活習慣、家族および個人の病歴に関するアンケートに回答。
彼らは、研究開始時に彼らのコーヒーの飲用習慣を報告し、5年ごとに更新、「コーヒー飲用は全くない」から「毎日4杯以上」に及ぶ9段階の選択肢から1つを選び、また、カフェインレスまたはカフェイン入りコーヒーを飲んだかどうも報告しました。平均的なフォロー期間は16年に及びます。
参加者の16%がコーヒーを飲まず、31%が1日1杯、25%が1日2〜3杯、7%が1日4杯以上飲んだと報告しています。残りの21%は不規則なコーヒー飲用習慣を持っていました。
この調査の過程で、58,397人の参加者の約31%が死亡しました。主な死亡原因は、心臓血管疾患(36%)およびがん(31%)でした。(このデータは、年齢、性別、民族性、喫煙習慣、教育、既存疾患、激しい身体運動および飲酒について調整されている。)
セティアワン准教授の今までの研究によると、コーヒーは肝臓がんや慢性肝疾患のリスク軽減を示唆。彼女は現在、がん発症の特定部位とコーヒー飲用が、どのように関連しているかを調べています。

今後、彼女の研究を注視したいです。

出典:Annals of Internal Medicineの7月11日号より一部抜粋